Outline.

 舞台は第一次世界大戦の混乱が尾を引く1922年。
 法精霊による「 完璧な裁判 パーフェクト・ジャッジメント」の支配するマイセスでは、言論統制の色濃い法案が物議を醸していた。

 全知の法精霊が発生する犯罪のすべてを把握し、法に基づいて罰を課す――その制度を支えるのが、中央裁判所の 施行技官 フォースエンジニアだ。法の制定・改正・廃止が行われるごとに法精霊と相対する、非常に危険な職種である。

 主人公のラスは、施行技官として着任が決まったばかりの新人。法律の知識など以前はほとんど持ち合わせていなかった彼は、揺れる世論と未曾有の事件の中で、次第に法精霊への疑いを抱き始める。

 法とは何か。従うべきものは何か。従ってはならないものは何なのか。

 答えを見つけたとき、彼はひとつの決断を下す。

(……という話なのかもしれないしそうじゃないかもしれない)
(まあいいや)

Characters.

ラス・ケージ
主人公。新人の施行技官。短気で喧嘩っ早い大家族の次男坊。単純だが家族思いで子供に甘い。
シードル・シュミット
1班の班長。ラスの上司。施行技官としての実力はあるが、廃止法の処理にばかり執着しているはた迷惑な人。見た目はデキる男なのに実態はズボラ。なに考えてるのか分からない顔のせいでやたら邪推されるが、実際はあんまり物を深く考えていないだけだと思われる。
エイダ・シュミット
シードルの妹。大学出の秀才少女。実直というか真面目で気が強い。が、根本的なとこが世話焼きなのでなんだかんだいって貧乏くじを引くタイプ。
ヤリ=スーレ・フラー
1班の施行技官。失声というハンデを負いながら、やってることは周りのフォロー。穏やかな人柄で、少しラスの義兄に似ている。
グウィード・グラウ
リカオンの渾名をもつ遁刑犯課のエース警部補。どことなく気持ち悪い印象に反して根っからの猟犬。
掃除のおばちゃん
正体不明の掃除のおばちゃん。妙に内情に詳しいなー、つか情報漏洩のレベルじゃね?というくらいに謎なおばちゃんだが、その正体は例のアレ。お約束。
アシュリー・ダルトン
2班の班長。きれいなお姉さん担当。インド系ハーフの苦労人。ついでにシードルと違って本当に冷静沈着の理論派。シードルとは過去に何かあったとかなかったとか。
課長
営繕1課の課長。ラス命名「まだらハゲ」。……この罵倒を最初に考えたはずなのに、罵倒するよーな流れにならなかったよ……